2021.08.10

アニカ・ソレンスタム

東京2020オリンピックの女子ゴルフ競技が終わり、米国のネリー・コルダがロレックスランキング1位の貫禄をみせ、金メダル。稲見萌寧も最終日の猛チャージで1打差の2位タイとなり、ニュージーランドのリディア・コをプレイオフで退け、見事銀メダルを獲得しました。錚々たる上位の顔ぶれの中に、稲見萌寧や畑岡奈紗の名前があるのはゴルフに携わる者として誇らしく感じます。

一方、米国コネチカット州のブルックレーンCCでは、全米シニア女子オープンが7月29日~8月1日に開催され、シニア入りしたばかりのアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)が通算12アンダーで優勝。2位のリサロッテ・ノイマンに8打差をつけての圧勝でした。
私の思う最強の女子ゴルファーはやはりアニカ・ソレンスタムです。USLPGAレギュラーツアー72勝、メジャー10勝、日本でも8勝をあげ、USLPGAツアーのミズノクラシックでは5年連続優勝という偉業も遂げており、日本の多くのゴルフファンも彼女のプレイに魅了されたことでしょう。20210810_03写真は2001年に千葉県総成CCにて開催されたシスコワールドレディスマッチプレイでの優勝シーンです。パク・セリやローリー・ケーン、不動裕理など日米の上位選手が参戦する中、マッチプレイでも強さをみせつけました。
翌年2002年の同大会にもディフェンディングチャンピオンとして出場しましたが、1回戦で敗退する波乱。しかし、翌日の出場選手スタート後の練習場にはアニカ・ソレンスタムとキャディの姿がありました。野球のグローブをつけたキャディが100~120ヤード付近に立ち、彼女はウェッジで彼をターゲットにショットを放ちますが、どのショットもほぼ同一の弧を描きながらキャディのグローブに吸い込まれていきます。数十球打っても、ターゲットのキャディが3歩以上動くことはありませんでした。それでも満足がいかないのか、真剣な表情でキャディと長らく言葉をかわし、練習グリーンへと向かっていく姿が忘れられません。20210810_02

今回オリンピックで活躍したネリー・コルダや稲見萌寧など、実力とともに練習量でも定評がある、とのこと。アニカを超えるような選手が近い将来でてくるかもしれません。

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