海南オープン
日本のツアー同様、中国のゴルフもシーズン終盤に差し掛かかった11月下旬に、PGA TOUR Chinaの1戦である海南オープンの視察に行ってきました。 中国のハワイとも呼ばれる海南島は香港や台湾よりさらに南、ハノイとほぼ同緯度で常夏の気候です。マンゴー、パパイヤ、ココナッツなど南国フルーツの露店が立ち並ぶ独特の空気感は東南アジアそのものと言っていいかもしれません。道路沿いにヤシの木が並び、リゾートホテルが建ち並ぶこの島は、どことなく開放的な雰囲気を漂わせ、新婚旅行としても多くの観光客が訪れる貴重なビーチリゾートです。
海南オープンの舞台は南の都市三亜の、日差しがふんだんに降り注ぐコースでした。PGA TOUR Chinaは発足1年目ですが、年間の賞金ランキング上位者にはPGAの下部ツアーであるWEB.comツアーの出場権が与えられます。この切符をめぐって中国国内だけでなく、オーストラリアや韓国から参加している選手も目立ちます。中国でゴルフというスポーツはまだまだ発展途上の位置づけにありますが、設営物はしっかり造られており、インターネットで生中継もなされるほど、急速に体制が整いつつあります。優勝したリー・ハオトン選手は今年の賞金王にも輝いた将来有望な19歳です。リー選手の姿に中国ゴルフの将来が重なって見えた気がします。
三亜の市街地のレストランで、海南ならではの料理をということで「鶏椰子鍋」をいただきました。鶏肉のお皿にはお頭から脚まで載っていて、ギョッとしてしまいましたが、それらも丸ごとお鍋に投入。鶏は漬けだれに浸していただきます。澄んだスープにはココナッツの果肉からだんだん甘みが染み出し、シンプルな味付けながら最後まで美味しくいただきました。どことなく中国国内のイメージがしっくりこない海南島ですが、食べ物のおいしさで「やはりここは中国なんだな」と納得しました。