中国のマタニティ・キッズ事情
7月下旬、上海の国家会展中心で開催された「マタニティ・キッズ展示会」を視察してきました。
中国では長らく続いた一人っ子政策の影響もあり、日本以上の超高齢化社会と言われていますが、一方で一人っ子政策が廃止された1978年以降新生児出生率が今世紀最高水準となったことで、マタニティ・キッズ市場は年々拡大を続け、今やその規模は年間4620億ドル、ECサイトでも消費拡大が予想される商材として注目されているほか、越境ECでも日本メーカーの商品は信頼性が高いことから、売れ筋のカテゴリーとなっています。
国家会展中心は、2015年にオープンした超大型展示場で、その広さは室内の展示スペースだけでも日本最大規模の東京ビッグサイトのなんと約5倍。
上海虹橋空港からほど近く、地下鉄の駅から直結していて大変便利な会場です。
展示会は子供服、おもちゃ、食品類、ケア用品などのカテゴリーに分かれており、バイヤーなどビジネス目的の来場者の他、サンプリングや物販を求め、キャリーケース持参で乗り込む来場者たちの姿もありました。
各展示エリアは各社趣向を凝らしたブースを出展していましたが、特にベビー服のブースはまるでデパートのようなこだわり様。
最新のベビー用品も紹介されており、特に大々的に紹介されていたのが子供用お風呂、日本でよくあるベビーバスのレベルではありません。
また、以前よく日本のドラッグストアでの爆買いがニュースになった紙オムツなどの衛生用品は特に多くのメーカーが出展しており、関心の高さが伺えました。
誕生の記念品を扱うコーナーでは、産まれたばかりの赤ちゃんの毛で作る「胎毛画」。
日本にも筆を作るというのは聞いたことがありますが、やはりレベルが違います。
特に子育てや教育への関心が非常に高いと言われる中国、ECサイトではマタニティ・キッズ専門店が、WechatなどSNSには気に入った商品を紹介し合うコミュニサイトなどが、次々誕生しています。
両親が安心して使える品質の高い商品はもちろん、中国ならではのアイディア商品も加わり、まだまだ注目の市場となりそうです。