「飛距離」を考えるプロジェクト
5月15日、ゴルフ界の総本山R&AとUSGAが「Global Distance Insights Project」を立ち上げ、同時に両組織のサイトには特設ページが用意されました。
USGAの特設ページで公開されたビデオでは「7,000ヤードを歩くには6,000ヤードを歩くよりも時間が掛かりますよね。コースをどんどん拡張すると、それを維持するためにどれだけ余計に水が必要になるでしょうか。」と問題提起をしています。
「飛び」についてはかなり以前から競技そのもののみならず、コースの周辺環境までも含めた影響も踏まえて、何らかの歯止めが必要ではないか、という声が年々高まっていました。
さて、私は今年もマスターズのライブ配信に関わり、4日間配信映像のモニターを見続けた所感は、「昔とはMastersの “景色” が変わったなぁ・・」というものでした。選手のボールを打つ場所が昔と違うので、景色が変わって見えるのです。
ほんの一例ですが、下の2枚の写真を見比べてみてください。
1986年のニクラスはパーシモン製、正真正銘ウッド(木製)のドライバーと糸巻きボールを使用していますが、その後のメタル製 “ウッド” と多層オール樹脂製ボールの登場が近年「飛び」を飛躍的に伸ばした最大の貢献者、または犯人でしょう。
R&AとUSGAの特設ページでは1980年から2017年までに収集された「飛距離」に関する様々なデータや分析を記述した、大変衝撃的かつ興味深いレポートも閲覧が可能です。
R&A :https://www.randa.org/News/2018/05/RandA-and-USGA-launch-golfs-global-distance-insights-project
比較のために置いた真ん中の黒いクラブは現在使用しているメタルヘッドのクラブですが、ドラーバーではありません。