2015.09.04

アメリカスカップ・ワールドシリーズ ヨーテボリ大会

8月最終週にスウェーデン第2の都市ヨーテボリ(英語表記:Gothenburg)にて、アメリカスカップ・ワールドシリーズ ヨーテボリ大会が開催されました。race1

「アメリカスカップ」という名前は、海外でやっているヨットの大会ということで聞いた事あるかも知れませんが、日本ではよく知らない方も多いと思います。実はスポーツに於いては世界最古のカップを懸けた大会として、セーリングスポーツの盛んな国々では大変人気と権威のあるものとなっています。race2

その歴史の長さもさる事ながら、昨今のアメリカスカップでは、洋上のF1と称されるように最先端のテクノロジーを駆使した争いが繰り広げられています。そして、オリンピックスポーツであるセーリングのメダリスト達がこぞってチームのクルーに選ばれ、質実共に世界最高のパフォーマンスを魅せてくれています。

そのアメリカスカップの最終戦は2017年に大西洋に浮かぶ島・バミューダにて一騎打ちで行われます。防衛するのは2013年に2回目の防衛を成し遂げたオラクルチームUSAというアメリカチームですが、挑戦チームを決める為の前哨シリーズが、今年から始まっています。参戦するのは、アメリカの他にイギリス、ニュージーランド、スウェーデン、フランス、そしてなんと今回は日本も入っているんです。また、この前哨シリーズは、各チームのテクノロジーを洗練させていく場でもあります。

今年は、7月のポーツマス(イギリス)、8月のヨーテボリ(スウェーデン)、そして10月にバミューダ、の3試合が行われます。

前置きが長くなりましたが、その第2戦目のヨーテボリを観戦してきました。ヨーテボリの8月は、最高気温が22度前後と非常に涼しく過ごしやすく、大雨だった木曜日を除いては快適なイベント観戦日和となりました。spectator

当社は、2013年よりアメリカチームのオフィシャルテクニカルパートナーとしてチームと共に3度目の防衛を目指すヤンマーさんのお手伝いをさせていただいており、アメリカチームを応援しておりますが、第1日に行われた2レースおいては、アメリカチームが圧倒的な強さを見せて、連勝しました。この日は、最高の天候のもとで、適度な風が吹き、波が穏やかというベストコンディションでした。

2日目も天気は良かったのですが、風が弱く、風が頼りのヨットにとっては難しいコンディションで、波乱の展開となりました。1レース目は地元スウェーデンチーム、アルテミスレーシングが勝利、そして2レース目はニュージーランドチームが勝利しました。2レース目においては、日本チームも最高のスタートを見せて、ニュージーランドとの接戦の末、僅かに及びませんでしたが、見事2位という結果を収めてくれました。prize giving

ヨットレースの観戦の見所はスタートでの駆け引きと、風向きと潮の流れを綿密に計算して、タクティシャンと呼ばれる参謀がクルーに指示するコース取りにあります。正直、何もわからないまま観戦していてもポイントが理解できないので、楽しめません。現地でも実況、解説のアナウンスによって洋上の様子が詳細に伝えられ、状況を把握した観客が随所で起こるバトルポイントに熱狂するという構図があります。champaigne fight

是非ともこの面白いコンテンツを日本語で皆様にお届けし、少しでも多くのアメリカスカップファンを日本の地で増やせたらと思っております。

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2015.09.02

8月末の北京~上海

先週は、北京~上海におりました。

北京は、9月3日のパレードに向けて、着々と準備が進められていました。街の至る所に、抗日戦勝・反ファシズム戦勝70周年記念の横断幕、交通広告が掲出されています。車のナンバー規制が20日より実施されており、末尾の偶数・奇数で1日おきに代わります。お陰様で、車移動はいつもの混雑が無く助かりました。但し、弊社のお客様の中には流通に支障が出ている様です。APECブルーが話題となりましたが、今回の北京も空が澄んでいたと思います。北京の暑さで、今回滞在中に開催されていた世界陸上参加の選手が大丈夫かと心配しましたが、秋を思わせる気候でした。

今回はTBSさんのご配慮もあり、「世界陸上」を観戦することができました。私は、200m男子予選を見たのですが、話題のサニブラウン選手、ボルト選手の走りを生で観る事が出来、感謝です。鳥の巣には、動員をかけているとも言われていますが、多くの観客が詰めかけ、携帯片手に撮影し放題でした。現地のテレビ局CCTV5では、中距離選手の走りに合わせ、観客がウエーブする姿が映され、相応に盛り上がっていました。私は、1980年代、コカ・コーラボウルで国立競技場にウエーブが起こったのを思い出しました。世界陸上・北京

世界陸上はアディダス社がスポンサーですが、アシックス社は郊外の美術館を貸し切りVIP・選手・主要顧客対応をしていました。プーマ社は、ここぞとばかりボルト選手の広告を集中投下です。各社、中国市場のマーケティングに余念がありません。アシックス・北京美術館にて1

その後滞在した上海は、うって変わって、30度近くの天気です。蚊には悩まされますし、夕立もあります。この街には、北京の政治色は一切ありません。叔母さま達が集まっては、一風変わったダンスを踊っています。

最後に世界陸上を一緒に観戦した中国スタッフの写真を1枚。この日の為に、頭を丸めてきた様です。スタッフ大喜び

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2015.08.31

ラグビーワールドカップ開幕直前 – 日本代表戦

先週は何かと日本のラグビー界に関する話題が多く報じられた週でした。
エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチのワールドカップ2015大会終了後の辞任と南アのクラブチームHCへの就任発表、スーパーラグビーへの日本参戦危機問題、ワールドカップ2019の日本開催白紙の可能性、等々、どれもネガティブな話題でした。

20150831_01そんな中、8月29日に秩父宮ラグビー場で開催された「リポビタンDチャレンジカップ2015」日本代表対ウルグアイ代表戦を観戦してきました。

3週間後には開幕するワールドカップイングランド大会前最後の国内での代表戦であることや、渦中のエディー・ジョーンズHC率いる日本代表チームの国内最後の試合となることも手伝ってか、秩父宮ラグビー場は超満員とはなりませんでしたが、小雨模様にも拘らずめずらしく(?) スタンドの9割程度が埋まる大勢の観客が詰めかける盛況ぶりでした。
メインスタンド最上部の部屋には日本ラグビー協会現会長、前会長、ワールドカップ組織委事務総長他、日本ラグビー界のお歴々も顔をそろえての観戦でした。20150831_02先週福岡で開催されたウルグアイとの第1戦では日本代表が30-8で勝利したものの、HCや選手自身のみならず関係者からも多くの課題が指摘されましたが、今回の試合はエディー・ジョーンズの言う “最強のメンバー” で臨み、開始早々のFB五郎丸選手のトライを皮切りに6トライを重ねて40-0の完封で勝利するという見事な試合でした。

エディー・ジョーンズが今年4月「ラグビー日本代表決戦の年」と題して講演したセミナーでポイントとして挙げていた (1) 試合開始10分以内に点を取る (2) マイボール・ラインアウトは確実にキープする(今回の試合ではキープ率は100%) (3) 日本の得意な早いパス回しで相手ディフェンスに穴を開ける、といった点に関してはこの試合ではほぼ完璧にできていたと感じました。また、先週までの試合では多く見られた密集戦で相手にボールを奪われるという場面はほとんど無く、逆に相手のボールを奪うターンオーバーは日本代表の方が多く、ワールドカップに向けて長く行われていた合宿の成果は着実に発揮されていたように思いました。

代表HCを務めた4年間で日本のラグビーの実力を着実に向上させた、と評価の高いエディー・ジョーンズですが、講演やインタビュー内容なども加味して推測するに、彼は卓越した計画性/マネジメント能力/幅広い人的ネットワークを持っており、有能な人を適所に配置してチームのパフォーマンスを最大化することができる人なのではないかと。

間もなく開幕するラグビーワールドカップ2015での日本代表の活躍と、日本ラグビー界の大いなる奮起に期待しております。

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