Sportel Asia
先週シンガポールで開催された、「Sportel Asia」というイベントに参加してきました。
これは世界中のスポーツコンテンツに関するメディアビジネスの展覧会、とでも言いましょうか、放送局などのメディア、放映権を持つエージェンシー、権利元であるスポーツ団体など、多くの方々が集まっておられました。日本からは8団体のみの参加で、当社はその1社だったわけですが、このような機会でないとなかなかコンタクトが取れない様々な方々とお話しができ、貴重な機会だったと思います。
開催中、いくつかのトピックに関して、トークセッションが行われていましたが、マーケットとしては中国、分野としてはデジタル、とりわけライブストリーミングサービスについてが多かった印象です。中国は最近の思わしくない経済状況にありながら、未だアジアでは非常に大きな市場であり、まだこれからもスポーツにおいては成長が期待される場所と認識されているようです。(皆言葉を選んで発言していた国有メディアとの微妙な関係もありますが…)
またライブストリーミングに関しては、広告モデルの他に、これからを考えた場合、課金モデルは重要であるものの、まだまだ視聴者がお金を払ってコンテンツを視聴するという状況には至っていない、という現状などが多く語られていたかと思います。
参加者もアジアのコンテンツに関しては1次権利元(リーグ、協会などの団体)はほとんどなく、欧米のエージェンシーが多かったことも現状のアジアにおけるスポーツビジネスを表しているかと思います。
海外で相撲を放送しているチャンネルのブースもありましたが、海外では相撲は神事ではなく格闘技とみなされますし、キャプションの入れ方もストリートファイターのようにカッコよく描かれている点は印象的でした。
また帰りに1つミーティングがあったため立ち寄ったクアラルンプールですが、やはりシンガポールに比べると発展はまだまだこれからという街の雰囲気でした。ただ、その中にあっても非常に近代的な施設もあり、国土の広さや人口の増加状況などを見ると、スポーツを含む経済発展の可能性を感じさせる場所でした。
スーパーラグビー2016 開幕
いろいろな意味で話題を集めているスーパーラグビーの2016年シーズンが先週幕を開け、新規参入となった日本のチーム「サンウルブス」が2月27日(土)に秩父宮ラグビー場で開幕戦を迎えました。
スーパーラグビーは、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ共和国の各クラブチーム間で競われる南半球最大の国際ラグビーのリーグ戦で、今シーズンから新たに日本とアルゼンチンが加わって18チームが覇権を争う、世界最強のリーグ戦と言われているものです。
スーパーラグビーへの日本の参加は1年以上前に決まっていたものの、ヘッドコーチ(監督)が決まったのも、選手名簿が発表されたのもたったの2ヶ月前で、2週間前に実施されたトップリーグ選抜との試合では、サンウルブスのフォワード陣は当日の試合で初めてスクラムを組んだというほどチーム作りのための時間がほとんど無かった中での初陣でした。
サンウルブスは日本で唯一のチームですが、クラブチームという位置づけであるため日本代表チームともまた違ってさまざまな国から選手が集まっていて、昨年まで他のスーパーラグビーチームでプレーをしていた外国人選手もたくさん名を連ねています。
キャプテンを務める堀江翔太選手もその一人で、一昨年まではオーストラリアの1チームであるレベルズでプレーをしていました。さて、試合は南アフリカのライオンズという昨シーズンは南アフリカカンファレンスで2位、スーパーラグビー全体では8位という成績だったチームとの対戦で、残念ながらサンウルブスは26対13で “大方の予想どおり” 敗戦となりましたが、ヘッドコーチのマーク・ハメットが1ヶ月ほど前に行ったフォーラムでの講演では、言葉は濁したものの、今シーズンは “1勝できれば御の字” とも取れる発言をしており、サンウルブスにとっての初年度の今シーズンはそれほどまでに厳しいシーズンになることは覚悟の上だったようです。
それを裏付けるように、試合後のメディア取材でハメット氏は「敗戦スタートは残念だが、今の状況下では今日の試合は予想以上に良くできた」という趣旨のコメントをしており、今シーズンだけでなくより長いスパンでチームを作って行こうという考えが窺い知れる内容でした。
初戦の秩父宮は2万枚のチケットが前売りで完売し、当日券販売は無し、スタンドは超満員でした。サンウルブスは敗戦スタートでしたが、キャプテン堀江選手の唯一のトライは今後の展望に光が射したプレーでした。
いずれにしろ、2019年にラグビーのワールドカップ開催国となる日本が、さまざまな世界の強豪と対戦する機会を増やし、選手/チームが強化されていくだけでなく、昨年のワールドカップでの日本代表の大活躍以降のラグビー人気の沸騰が冷めることがないことを願ってやみません。 ところで、スーパーラグビーの統括団体はSANZARという団体で、当初からの参加国である南アフリカ(SA)、ニュージーランド(NZ)とオーストラリア(AR)を組み合わせた名前なのですが、そのSANZARは先日この名前にもう一つの「A」を追加し、SANZAARと改称することをアナウンスしました。追加されたAはアルゼンチンのAだそうで、SANZAR時代のロゴにも新たにアルゼンチンが追加されて4つの国の象徴が描かれていますが、日本はどうなっているんでしょうね・・・?
NEXT GENERATION MATCH
先週末2月20日(土)に、日産スタジアムで開催された「富士ゼロックススーパーカップ」を観戦しました。
Jリーグ発足と同時に発足した由緒あるこの大会は、シーズンを占うオープニングゲームとしてサポーターの注目の一戦です。今年の大会は雨の中での決戦となりましたが、雨の中だからこそより一層サポーターの熱さが感じられました。
このイベントのもう1つの目玉は、NEXT GENERATION MATCHと呼ばれる、U-18Jリーグ選抜メンバー対日本高校サッカー選抜メンバーの試合です。1月の全国高校サッカー選手権で熱戦を繰り広げた、東福岡や国学院久我山の選手達も出場しており、大会名の通り次世代の日本のサッカーを背負う面々が集結しています。バスケットボールを見ているような攻守入れ替わりのテンポが非常に速いノンストップの試合展開で、観ていて「若いなぁ」と感心します。
試合は、1対1の引き分けに終わりましたが、終始、日本高校サッカー選抜が押していたように見えました。気が付くと何故か日本高校サッカー選抜を応援してしまうのは、Jリーグ選抜がエリート集団に感じるからでしょうか。
国家斉唱は、西川貴教さんでした。シーズンのオープニングということで、審判団への表彰式がありました。
毎年恒例の全国ご当地グルメ祭りも会場内で開催。今年も美味しくいただきました。雨の中でしたが、3万4千人近くの来場者がありました。黙々と新横浜駅へ帰宅していきます。