F1放送
鈴鹿のF1も日本での無料で見られる生放送が無くなってから数年になりますが、海外、特にヨーロッパでは大変人気のあるコンテンツです。 今年からはアメリカでもメジャーネットワークのNBCが放送を開始してNASCARやインディーカーのファンの多くもF1を見るようになったようです。
人気が上がるのと同時に放映権料も右肩上がりで毎年高くなっています。 そのおかげで、イギリスでは長いあいだ国営放送のBBCが独占して放送していましたが、数年前に民放のITVに権利を奪われた後、今度はサテライトのペイテレビ局大手のSKY SportsとそのBBCの2社での放送形態になりました。 日本で言うとウインブルドンをWOWOWとNHKが放送しているのと良く似ていますが、実際に現在BBCが放送できるレースは限られており、地元イギリスグランプリを除くと多くのレースの生放送はSKY Sportsに加入しないと見られなくなってしまいました。それでも今回の日本グランプリ、ドライバーの間でも人気の鈴鹿サーキットで開催されると言う事もあり、BBCも中継スタッフを送り込み放映されました。
このような放映権の高騰に対して、EUの国々の中では国民に取っても大切なエベント、例えばワールドカップサッカーなどの放映権料に対して制度を作って限られたペイテレビ局だけで無く、誰でも見られるようにする動きがあるようです。スポーツ団体に取っては大きな収入源であるテレビ放映権は悪く言えば“お金を刷る機械”のようなモノですが、やはり多くの方に見て貰う事によるメリットも考えて欲しいです。
この写真はピットレーンでスタート前の様子を撮影中のBBCの製作スタッフです。元F1ドライバーのディビッド・クルサードや元チームオーナーのエディー・ジョーダンなどがコメント中。 イギリスで放送を見た仲間に聞いた所、スタートの1時間前から事前番組が開始、このような直前情報だけでなくエディーがカラオケに行って歌っている様子など、日本のサーキット以外での楽しみも紹介していたそうです。イギリスと日本の時差は8時間ですからスタートは朝の7時、事前番組は朝の6時から早起きをして視聴しているんですね。 しかしカメラ2台を使った取材は大したものです。生放送なのでちゃんとモニターを確認しながらやっていますが、製作を担当しているF1プロダクションとのコーディネーションはさぞ大変だったかと思います。
2015年からはあのHONDAエンジンがマクラーレンのエンジンサプライヤーとして参戦をする事も決まっていますし、おそらく小林可夢偉もどこかのチームでまた参戦する可能性もある中、ぜひ日本でも日本グランプリぐらいは生放送をせめてBSで放送して欲しいですね。