Eisenhower Tree
オーガスタ17番ホール名物の一つにフェアウェイ左に位置する松の木“Eisenhower Tree”、通称Ike’s Treeが有名です。
先週アメリカ南東部を襲った冬の嵐の影響で枝がほとんど落ちてしまい今回切り倒す事になったと16日正式に発表になりました。
アイゼンハワー元大統領が、いつもプレーの邪魔になるため1956年のオーガスタナショナルの理事会で切り倒す審議をしようとしたと記録に残っているそうですが、クリフォード・ロバーツ会長は“即”反対し、審議を中断、決議もせずに会議を閉会したエピソードも残されています。1956年と言えばアイゼンハワー大統領の任期中(1953年ー61年)でしたので、“現役”アメリカ大統領さえ黙らせてしまうオーガスタ会長の権力が良く分かるエピソードですね。 いずれにせよ、正式にアイゼンハワーの木と呼ばれるようになった歴史は明らかではありませんが、この会合以来の説が大きいです。
今回の嵐の中、氷点下の雨で着氷し、トドメの降雪で枝を落としてしまいました。 オーガスタとしても樹木の専門家に相談した上での結論だったそうですが、今年のマスターズはこの木が無い状態での大会になります。
先週とは全く違い、今週のオーガスタは再オープンされて、通常どおり、メンバーの方もプレーをされています。 しかしコース外でも道路を走っていると至る所で大きく曲がった木や折れてしまった枝などが散乱していて、被害の大きさが分かります。 アイクの木は犠牲になりましたが、それ以外コースの状態は良くあと2ヶ月を切ったマスターズを迎える準備が急ピッチで行なわれています。
積雪時に撮影されたマグノリアレーンの画像がコレ、被害さえ無ければ美しいのですが、、、
今後17番のレイアウトを見直して来年のマスターズでは新しい姿をお披露目する事になるそうですが、伝統を守りながらどのようなレイアウトになるのか? 確かに現在のプロにとってはプレーには全く影響の無い木となってしまいましたが、メンバーの方は悩まされていたのかも知れません。
我々マスターズファンに取っては馴染み深い木だっただけに残念ですが、新しい姿が楽しみです。