2009.11.08

日本のゴルフトーナメントって世界レベル?

20091108_02先日(10/18)の日本オープンでの石川遼プロの6番バンカーにおけるギャラリーのマナー(携帯カメラのシャッター音)についていろいろ話題になってますね。“世界レベル”って今回は見に来ていらっしゃる方のマナーについてです。

機会がありまして、R&A(全英オープン)とマスターズのトーナメントディレクターたちと話しました。全員信じられない(アンビリーバボ~)!の連発。日本オープンといえば、全英オープン、全英オープンと同じように国を代表する大会ですよね。世界のゴルフ大会でカメラの持込みは練習日をのぞけば絶対にあり得ないのです。

マスターズの会場で配布している観戦ガイドの一部を引用しますが;
Cell Phones, Cameras and Electronic Devices
Cell phones, beepers and other electronic devices are strictly prohibited on the grounds at all times. Cameras are strictly prohibited on Tournament days. Violation of these policies will subject the ticket holder to removal from the grounds and the ticket purchaser to the permanent loss of credential(s).
携帯電話、ページャー(ポケベルの国際的名称)ほか電子機器の持込みはいかなる時でも禁止。カメラは練習ラウンドのみ持ち込める。これに違反するものは即退場させられると同時にチケットも失う。

と、明記されております。持ち込んだら即退場+チケットを失うだけでなく、将来購入する権利すら失うわけです。マスターズのチケットはご存知のとおりキャンセル待ちもできないプラチナチケット。権利を失うってことは大変なことですよね。

マスターズで数年前にあるメディアの方が間違って携帯を持込み(というかポケットに入っていたのを忘れていた)そのメディアの記者証を失うことがありました。その年のマスターズ期間中だけでなく将来もその記者証の権利は永遠に失ったわけです。

そこまで何故??と皆さんお考えかもしれませんが、全てのメジャー大会はほぼ同じような基準です。もちろん最近は携帯電話を使ったテロの危険とかも理由ですが、入り口で携帯を預けるカウンターまで用意しているトーナメントがほとんどです。

しかし、ギャラリーの方のマナーって誰が決めるん??って方もいらっしゃると思います。前記のマスターズの例ですが、以下”観戦に際して”と、当時オーガスタのPresidentだったボビー・ジョーンズの作った文章です。

Robert Tyre Jones, Jr., (1902-1971), President in Perpetuity Augusta National Golf Club
・The Masters Tournament is an international competition and the contestants are invited guests. Everyone should be treated with courtesy and respect.
マスターズトーナメントは国際大会で選手は全てゲストとして参加いただいております。皆さんそれを理解し彼らに対し礼儀ただしく、それにふさわしい敬意を払ってください。

・Everyone is requested to display the traditional customs of etiquette, decorum and behavior, and to obey all Tournament policies, signs and verbal instructions of Tournament officials. Protests of any kind are prohibited.
トーナメントルールを守るだけでなく、エチケットの基本を忘れずにトーナメントオフィシャルの指示に従ってください。いかなる場合でもそれに抗議をしないこと。

・For the safety of everyone, and in keeping with policy established at major sporting events, running is considered to be unacceptable behavior.
他の皆さんの安全のために、ほかのスポーツエベントと同様に場内を走る事は容認できない行為です。

・In fairness to spectator access and viewing, only one stool/seat will be allowed per person entering the grounds. Seats in observation stands are not to be reserved and stools/seats are not to be unattended for any inordinate length of time.
みなさんにフェアに観戦していただくために、椅子の持込みは1脚のみとします。また観戦スタンドにものを置いたりして占拠することはできません。

・For security purposes, all ticket purchasers and holders consent to the reasonable inspection of his/her property before entering and/or during the Tournament. Refusal of such an inspection or possession of prohibited items will result in exclusion/removal.
安全のためにチケット保持者は入場時に持ち込ものの検査に協力してください。それを拒む者や許可されてない物を持ち込んだ場合は退場・入場拒否する場合があります。

どうでしょうか? 75年前からルールを守る常識があったわけですね。日本でトーナメントを観戦される際には一緒に行かれる方にも是非話してください。日本のギャラリーは世界一!!と言われるように我々ゴルフ関係者はがんばらねば、、、

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