William Payne Stewart
今年のUSオープンはパインハースト#2で今週開催されます。 先日PGAツアーで初優勝した松山選手の活躍が期待されますね。
ここで開催された1999年の大会で優勝したのはペイン・スチュアートでした。フィル・ミケルソンとの接戦も印象的でしたが、残念ながら同年の10月に航空機事故で亡くなった事が記憶に強く残っています。
ペイン・スチュアートと言えば、トレードマークはズボンと帽子でした。あまり知られていませんが優勝賞金の一部は必ずチャリティーなどに寄付をしており、アメリカのゴルフファンの中でも非常に人気のある選手でした。 敬虔なクリスチャンで、腕にW.W.J.D(What Would Jesus Do – イエス様だったらどうする?)のイニシャルの入ったブレスレットを常に着用していたのが印象的でした。
アメリカの真ん中のミズーリー州の出身のスチュアートですが、アマチュアゴルファーとして活躍していた父の影響からゴルフを始めたそうです。 ダラスのサザン・メソジスト大学のゴルフ部で活躍してプロに転向しました。 奇麗なスイングが印象的でしたが、メンタル面の弱さから余り活躍はしていませんでした。結婚後にメンタルトレーニングなどのサポートチームの影響もあり、ツアー11勝をしましたがメジャー大会、特にUS オープンには強い思いがあったようです。 参加登録も必ずペイン・スチュアートとしてでは無くフルネームのウイリアム・ペイン・スチュアートを使っていました。これは亡くなった彼の父への思いだったとか。
PGAツアーも2000年から彼の栄誉をたたえ、彼の名前を冠した特別なアワードを設けました。 チャリティーにも大きく貢献しているプロゴルファーに与えられる特別なアワードですが、今までもトム・ワトソンやパーマー、ニクラウスなど特別な選手に与えられて来ました。
1999年の大会で優勝を決めたときに、トップを争っていたフィル・ミケルソンは子供が産まれそうで、大会を欠場するつもりだったそうですが、優勝を決めたペイン・スチュアートが18番グリーンでフィルと抱き合った時にフィルにかけた言葉は“お父さんになるんだぞ”だったそうです。 彼らしいコメントですね。