2012.10.12

アメリカズカップ

20121012第一回近代オリンピック開催から遡る事45年前の1851年にこのトロフィーが勝利チームが最初に手にしました。

全英オープンやサッカーのワールドカップよりも歴史が古いため、継続して使用されている世界最古のトロフィーです。 第一回大会は第一回万国博覧会のエベントとしてイギリスのワイト島一周レースが最初だそうですが、アメリカから参加した「アメリカ」号が優勝して、当時のビクトリア女王から受け取ったカップを持ち帰ったのが始まりです。ですからカップの名前は第一回優勝艇の「アメリカ」の名前で 「アメリカ号のカップ」であって国のカップではありません。 1851年から1983年までアメリカのヨットクラブが防衛して来たのでアメリカ合衆国のカップのような意味もあるそうです。

競技の本質はカップの寄贈者の決めた規定に基づき、出場するヨットは出場国での建造が義務付けられているので、最先端技術力や参加国の威信をかけた戦いになっているわけです。 しかし現在では、クルーはオリンピックの金メダルを取ったようなエリートアスリートが国境を越えて他の国籍のチームで活躍しています。 ヨットの建造に関しても主要部品はニュージーランドなどで日本のカーボン素材を使い、最終のアッセンブリーは参加国で行なわれるなど、今の製造業の縮図のようになっていますし、とにかく考えられる最高の技術や部品が使われる車のF1とほぼ同じ位置にある訳です。

いずれにしても、造船工学の面や、多数のトップアスリート達が参加する事もあり、ヨットレースの最高峰として位置されています。

カップの保持者、すなわちチャンピオンは防衛するにあたり、場所や時期、船の構造までルールを作る事ができる”ホーム有利”な大会とも言う事があり、今までに保有した国はアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドとスイスのみ。造船技術の優れた日本もニッポンチャレンジとして1992年、1995年、そして2000年に挑みましたが、挑戦権を得るルイ・ヴィトンカップの準決勝で3回とも4位で敗退しています。

レセプションで展示されていたアメリカズカップですが、ベースは保持者が作れるとの事でこれに使われていたのは最新技術で作られたカーボンファイバーでした。 1851年に作った職人さんはこんな事になるとは考えてもいなかったでしょうね。 当時からの規定で警備の者を2名いつも待機させるようにとの事で、怖そうなお兄さんがガードしてました。 こう云う規定をちゃんと守っているのも面白いです。 因みに移動する際にはルイ・ヴィドンの作った特製のケースに入れられて、航空機で移動する場合にはビジネスクラスもしくはそれ以上の席に載せて運ぶ約束だとか、、 ガードマンの人も一緒に移動するのでしょうが、料金はちゃんと人間一人分取られるのでしょうね??

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