帰国便で、、
今回は火山の影響も受けずに無事イギリスから帰国しました。
成田到着前に機長から「右側に富士山が見えます」のアナウンス。ヨーロッパからの直行便ですと日本海から本州を横切って太平洋に一旦抜けてから成田国際空港に着陸しますが、今日は天気がよいので機長もアナウンスに一言入れたんでしょう。日本人なら富士山と聞くとホッとしますので、いいアナウンスですね。しかし、これを聞いた乗客が一斉に右の窓を覗いたら、バランスが一瞬右に移って右急旋回をはじめたら慌てるかも。事実、カメラを片手に左側から移動して写真撮影をする方が多かったです。
機内アナウンスといえば日系の航空会社はマニュアルどおりのことしか言いません。ダラダラ長く喋る必要もないのですが、ちょっとシャレたアナウンスが聞きたいですね。アメリカですと、腹を抱えて笑わせてくれるCAのアナウンスをよく聞きます。前回オーガスタに行った際、強風でかなり着陸が強烈だったんですが、間髪入れずに”Welcome to USS Augusta” とのアナウンス。直訳すると「空母オーガスタにようこそ!」なんですが、空母に着陸するような勢いでドンと着陸して乗客もイヤな思いをしたのでしょうが、一言のアナウンスで笑ってリラックスさせる話術は大したものです。安全第一なんですが、乗客の気持ちを落ち着けることができるアナウンスでした。
例によって今日も「ただいま成田国際空港に着陸しました。イギリスとの時差は8時間ございます。現在の日本時間は○○時○○分です。12時間の長い旅、お疲れさまでした。本日は○○○をご利用いただきましてありがとうございました、またの搭乗をお待ちしております、、、」。ルーティーンなんでしょうが、自分もついつい同じ仕事を繰り返しルーティンとしてしまっているかと、聞きながら反省しました。
攻めと守り
ロバート・トレント・ジョーンズ (Robert Trent Jones)さんの名前はゴルフ関係者なら一度は聞いたことがあると思います。世界的なゴルフ場デザイナーである彼に久しぶりに会いました。
ジョーンズさんがよく言うのはコースデザイナーとゴルファーの関係です。「攻め(ゴルファー)と守り(ゴルフコース)でゲームが成り立っている」といつも言ってます。最近のグラブとボールの進歩で飛距離がアップすることによって、昔の守りでは通用しなくなり、コースデザイナーたちもどのように守りを固めるかが課題になってます。
オーガスタでも数年に渡ってコースの長さを伸ばして来ましたが、コースを長くするのはレイアウトのこともあり、すべてのコースで可能というわけではありません。そこで今回はちょっと意地悪な質問をしてみました。コースの長さを変えずにコースの難易度を上げるのは可能かという質問に、意外な返事が帰ってきました。フェアウェイを狭くするとかハザードの位置を変えるのが一般的ですが、一番コストがかからず有効的な改造はティーグラウンドにあるというのです。彼は最近ティーグラウンドにアンジュレーションを持たせることでドライバーを使いにくくすることに成功しています。要するにホールによってはつま先下がりだったり、左足上がりとか、ちょっと打つ工夫が必要なわけです。
ゴルフコースデザイナーとゴルファーの攻守の関係はますます面白くなりそうです。
LCC – Low Cost Carrier
今週はイギリス出張です。
イギリス国内は車で移動することが多いのですが、長距離移動は飛行機です。以前も日記に書いたことがありますが、最近はローコスト・キャリア、通称LCCを利用しています。
今日のフライトはこのイージジェット(easyJet.com)でエジンバラへの移動です。LCCの特徴はまず使っている機種がすべて同じということ、コストのかかるボーディングブリッジ(搭乗橋)は使わず昔ながらのタラップを使い、座席指定もなく早いもの勝ち、おまけに搭乗券も自宅のプリンターで印刷して持参すると徹底したコストカットで格安のサービスと提供しています。
イージジェットはエアバスのA320、競合のライアンエアー(Ryanair)はボーイングの737と、中型の機種に統一しているのが特徴で、パイロットのトレーニングや整備性のよさ、おまけにスケジュールの変更など簡単にできるように合理化されているわけです。
写真に写っている地上職員たちも着陸した機体から荷物を降ろしていたかと思うと、すぐにゲートで切符の確認をします。とにかくコストを下げることはすべてやっています。
日本でもこういうビジネスモデルでやれば、先週日記に書いた赤字空港の活性化になるかな?
日本の空港はどうなるの?
最近の事業仕分けとかでよく耳にするようになったが”税金の無駄使い”という言葉ですが、今日はよく新聞とかで赤字運営が取り上げられている日本の空港の話題です。
先日、ラジオ番組でこの「空港の大問題がよくわかる」(光文社新書)の著者である上村敏之(うえむら としゆき)さんのインタビューを聞いて、さっそくこの本を購入しました。JALの破綻とか日本の空の話は毎日のようにニュースで騒がれておりますが、上村さんはこの本の中で日本の空港の現状を数字も交えてわかりやすく解説されております。
面白い解説だったのであっという間に読んでしまいましたが、なるほど、、と考えさせられることも多かったです。たとえば、”旅客数から見た空港ランキング”では世界の世界の空港の離着陸の回数と旅客数を使って比べているのですが、そのランキングによるとナンバー1はアメリカのアトランタで旅客数は9千万人とダントツですが、日本の羽田も4位にランキングされていました。ところが、その内容が面白いんです。発着回数あたりの乗客数がアトランタの場合は92名、羽田はなんと201名なのです。解説によると、羽田は発着枠が限られているので各航空会社は大型機を導入して対応しているのですが、アメリカの場合は定員100人規模の機種を上手く使っているとのことです。
そういえば、最近はニューヨーク=アトランタ間に使われているのも時間帯によっては50人乗りの時もありますし、乗客数に見合った機種を使うことができるんですね。 発着枠を最大利用できる大型機を運営しないといけない日本の航空会社には無理があるはずですね。
個人的な意見ですが、発着枠について海外の航空会社の中には、機内エンターテイメントのラジオチャンネルでパイロットと管制官とのやり取りが聞ける便があります。それを聞いていていつも関心するのは管制官の手際よさです。ご存知のとおり、航空管制は基本的には英語ですのでネーティブには負けるかもしれませんが、ボキャブラリーは限られているのでそれほど難しいものではありません。しかし、日本の管制ですと忙しい羽田でも結構ゆったりしたセパレーション(離着陸の間隔)をもって対応しているのは言葉の影響があるのかもしれません。
まあ、廃港になると地元自治体も面白くないとは思いますので、自家用機に解放するとかの方策を考えたら日本の航空産業も活性化すると思います。それこそ空港を解放してレース場にするとか、他の使い方はいくらでもあると思いますが、、、
アイスランドの火山、スポーツエベントへの影響
イギリスで足止めされたこと</a>は以前書きましたが、今回はその火山の影響が思わぬところで影響があるという話。
遥か離れたアイスランドの噴火の影響で日本でも4月23日~25日に開催予定されたオートバイのレース、WGP第2戦日本GP(ツインリンクもてぎ)が中止になったことは皆さんご存知かと思います。その後、観測体制の見直しとか火山活動そのものや気象の関係で一時的な空港の閉鎖はあるものの、例えばイギリス全土で何日も飛行機が飛ばない事態には至っておりませんので不便でもマヒ状態は免れているようです。
さて、ヨーロッパのスポーツは一番天候のよい6月~7月に集中します。来週からはテニスの全仏オープン(5/23-6/6)がはじまり、ウインブルドン(6/21-7/4)。そして全英オープンゴルフ(7/15-18)も開催されます。
それらの大会に出場する選手達はヨーロッパ、イギリスに向かって世界中から移動するんですが、火山活動で飛行機が飛ばずに参加できずにメジャー大会が選手不在の歯抜け状態になる可能性もあります。関係者の話によると選手達はスケジュールを早めて移動するようで、そのせいでしょうか全英オープンゴルフの前週にあるスコットランド・オープンゴルフ(7/8-11)のエントリーが想定外に増えて嬉しい悲鳴をあげているようです。
皆様もヨーロッパ方面へのご出張の際には、時間に余裕をもって行動するようにされた方がよいですね。