Masters – スコアボード
今日はマスターズのスコアーボードの話。
昨日アップした写真は18番と10番の間に設置されている皆さんも一番ご覧になっているリーダーボードかと思います。
現地でご覧になった方はすぐに気が付かれるんですが、これ全て人が後でパタパタとスコアを入れ替えて、表示するアナログシステムです。
流石にスコアの集計はタブレット端末を使って担当者に送られて来ますが、18番グリーンで座って観戦している方は、アーメンコーナーあたりで大きな歓声が上がり、どうした??と気になるのですが、目の前の選手のパッティングが終わるまで表示せず、タイミングを見てパタッと表示され、今度は18番で歓声が、、、 素敵な演出です。
その気になればいつでも最新鋭のデジタル表示やハイビジョンでの映像など簡単なんでしょうが、このパタパタシステムを守るのもマスターズ流なんです。
この写真、最終日、松山選手を迎える18番グリーン脇のリーダーボードの担当者が顔を出してるのが見えます。彼らの存在は最終日の最終組まで見ることは無いのですが、、パタパタ作業。ごくろうさまでした!
Masters 数字の話
昨日に続いて今週2回目のマスターズの話です。
今年のマスターズは観客数を少なくした上での開催となりましたが、入場者数は例年公表されてはおらず、一般的に言われているのが例年ですと5万から6万人のパトロン=ギャラリーの入場があります。 今年はおそらくその10%ぐらいの感じで、5千人ぐらいの感じでした。 恒例の観戦スタンドも設置されず、いつもと景色の違うマスターズdした。
肝心のチケットですが、今年は制限のある中でも多くの方に見るチャンスをとの試みでデイリーの切符がラッキーなチケットリストに載っている方にオファーされました。そのお値段は毎日$115。 どうしても見たい方はダフ屋のチケットのお世話になるのですが、例年ですと、1日2000ドル〜、木曜から最終日までの通しで1万ドル〜!!の値段で取引されているようです。
2000ドルで売れるものを他のトーナメントに比べても安い価格設定での販売はやはり、限られたゲストやパートナーを大事にする姿勢だと思います。
場内に入ると、売店で売られているサンドイッチは一律1.5ドル、ビールは輸入銘柄でも一杯5ドルですからワンコイン!でおまけにマスターズ印のプラスチックのカップに入って提供されています。
個人的に今まで行ったトーナメントやスポーツ観戦の中でも破格の料金設定です。
来た方への ”お・も・て・な・し” 文化は素晴らしいですが、携帯電話の持ち込み!などルール違反者に対しては非常に厳しく、最悪の場合、即退場を命ぜられチケットの購入リストからその方の名前が無くなるほど、、、ですからマスターズを見にくるパトロンの方のマナーは最高だと言う方が多いです。
これほど大きな人数が集まるトーナメントですから、地元経済にとってもインパクトは想像されるかと思いますが、アトランタに次ぐ2番目で20万人の人口のオーガスタ地域の税収もマスターズ次第です。 去年は無観客で11月に開催されたと言う事もあり、地元紙によると37%の税収減だったそうです。
ある意味で、お金に左右されないトーナメント運営は、究極のトーナメントとも言えるでしょうし、外部の声に影響されない姿勢も素晴らしいかと思います。
マスターズにとって大事な数字はスコアーボードだけなんですね。
賞金と税金
マスターズネタをもっと聞きたいとのリクエストにお答えして、今回は優勝賞金の話を、、
今回松山選手の優勝賞金は207万ドルでした。今年の優勝賞金は19年、20年と同じ金額でしたが、松山選手はフロリダ州に自宅を構えていて、187日間アメリカで過ごしているとなるとアメリカでの納税義務があります。
少し複雑な計算になりますが、もしアメリカでの納税義務があるとすれば、マスターズの開催されているオーガスタはジョージア州ですから、アメリカの所得税37%にジョージア州での税が5.375%=手元に残るのは119万ドルになります。 もちろんこれはあくまでも試算ですが、彼の必要経費やキャディーやコーチ、スタッフへの支払いは引かれておりませんので、実際にどのぐらい残るのかはマネージメント会社の腕の見せ所でしょうか?
この州税は州によって違いますので、去年の全米オープンの開催されたニューヨークですと8.25%引かれたそうです。
いずれにせよ100万ドルの収入よりも、プロゴルファーにとってはニクラウスやパーマー、タイガーウッズなどと同じようにマスターズチャンピオンになった事の方がプライスレスですよね。
アメリカの記者は、松山選手の優勝による経済効果は企業スポンサーからの収入などが今後6000万ドルになり、加えて毎年2000万ドルの収入があと30年は続くとのスポーツアナリストのコメントもありました。
確かに日本の”渋野”現象を見ていると結構正しい予想かも知れませんし、ゴルファーの現役の時間は他のスポーツ選手に比べて長いので、ひょっとしたら生涯収入は1億ドルはオーバーする、日本人初のビリオネアーゴルファーの誕生かも知れません。
彼が今後どこで納税するのかは分かりませんが、日本に戻って定住するなら住民票を移してもらいたい自治体がさぞ多いかと思います。
自宅待機期間終了
イギリスに海外からの入国者への自宅待機期間は10日間とされており、2日目、8日目にコロナの自分でテストして郵送するタイプのテスト結果を提出する必要がありますが、先日日記でアップしたように5日目にテストを正式なセンターで受ける事で、待機時間を5日間に短縮する事ができますので、それで6日目から自由の身になりました。
しかし、継続して8日目のテストを受ける必要があり、その結果をNHS=国民健康サービスのサイトにアップデートする必要がありますので、やっとテスト生活から解放されました。
いずれにせよ、今日25日は10日目ですし、3回のテスト、、、入国前のテストを含めて4回もテストを受けて全て陰性でしたので、まず大丈夫です。
日本のように何もテストもしないで単純に14日間の待機は必要なのでしょうか? ウイルスの潜伏期間が単に2週間と言うだけなのか、、 よく分かりませんね。
来月16日に3回目のワクチン接種を受けますが、その後日本に帰国してもまた2週間の隔離生活が待っているかと思うと、、、
日本政府の言う、”変異ウイルスの感染拡大を受け、新規感染者の減少傾向を継続させ、再拡大(リバウンド)を防止すべく、日本への入国制限と検疫体制の一層の強化”に協力しないと、、
Green Jacket
松山選手のマスターズ優勝から2週間になろうとしてますが、松山選手も帰国後の隔離期間を終えて、皆さんも”生”出演の松山選手をご覧になる事があると思います。
その際に、チャンピオンに贈呈されるこのグリーンジャケットを着用しているはず。
このグリーンジャケットの歴史は1937年まで戻りますが、トーナメント期間中にパトロン達がメンバーと分かり、彼らに質問できるようにとのアイデアで着用するように決められましたが、当時は派手なグリーンに違和感を感じるメンバーも多かったそうです。
1949年に初めてチャンピオンに(サム・スニードが最初に手に入れたチャンピオンです)渡されてからクラブを代表するジャケットとして世界に知られるようになりました。
基本的にはメンバーもチャンピオンもこのジャケットはクラブの外には持ち出せませんが、チャンピオンは1年間持ち歩いても良いので、アメリカなどではグリーンジャケットツアーと消されて、各メディアなどの取材や番組の出演の際に着用が許されています。
優勝セレモニーでは前年度のチャンピオンに着せてもらいますが、連勝者はクラブのチェアマンから着せてもらってます。
今回の松山選手の表彰式のジャケットですが、皆さんから”少し大きくない?と聞かれました。クラブではいくつかサイズを用意していて、セレモニーには念のために少し大きめのサイズを用意する決まりだそうです。
実は、私もこのジャケットに袖を通すチャンスがありまして、2015年に同じ松山選手が最終日に最後から2つ前の組でファイナルラウンドに向かう時に、クラブの担当者から同じぐらいだろう??と試着させられた時でした。 クラブハウスに入ると受付があるのですが、その後にある部屋に20着ぐらいのグリーンジャケットが並んでたのは圧巻でしたよ。
セレモニー後に、優勝者は採寸されてピッタリのジャケットが用意される訳です。
しかし、松山選手の2015年のファイナルスコアーは11アンダーでしたから、今年の優勝スコアより良かったんですね!!