2014.05.14

イギリスの自動車産業

20140514_01ロンドンの北にDuxfordと言う元空軍基地だった場所が航空博物館として展示施設となっています。アメリカのスミソニアン航空博物館の展示規模ではありませんが、それでも第二次大戦の頃の戦闘機や爆撃機だけでなく湾岸戦争の時に使われた航空機などが飛べる状態のまま保存されています。 ロンドンから車で1時間ぐらいの場所ですので、ドライブを兼ねて見学に行かれると面白いのでぜひ。20140514_02

イギリスでは週末になると、車好きの方やオーナーグループが集まって愛車自慢をしたり、ラリーと言ってグループでドライブを楽しむ方々がいますが、このDuxfordで英国車の愛好家の方が集まって自慢の車を展示する集まりがありました。20140514_03

イギリスの自動車産業といえば、この写真にあるロールス・ロイスやジャガーなどの高級車から、世界的に歴史的名車と呼ばれている“ミニ”や4輪駆動車を代表するランドローバー、スポーツカーのアストンマーティンやロータスなど、車好きな方で無くても聞いた事のあるブランドばかり。 それに比べると日本のメーカーはトヨタや日産、マツダに鈴木自動車や三菱自動車とそのグループ企業しかありません。 しかしイギリスメーカーの車に比べると生産台数はケタ違いで、一日の生産数はイギリスの年間生産数の少ないメーカーの年間総生産数と同じレベルだったりします。20140514_04

しかし自動車生産ではトップの日本とは言え、歴史で言うとイギリスの足下にも及びませんし、イギリスのオーナーの方は今回集まったような古い車を大切に使いコレクションとして楽しむ余裕すらある程です。 このジャガーで来ていた老夫婦の方に聞くと“50年前に新車で購入した車を最近レストアした”とお弁当のサンドイッチを仲間と食べながら話してくれました。見ても昨日新車のショールームから納車されたような見事な仕上がりで、エンジンもピッカピカに磨き上げられていました。イギリスの古い車をレストアをする技術は素晴らしいですね。20140514_05

技術と言えば自動車レースの最高峰のF1も今週のスペイングランプリからヨーロッパラウンドに入り盛り上がっていますが、そのエンジニアや関連企業もイギリスに集中しています。 統計によるとF1関連で働いている方はイギリスに38,500人もいるそうで、これも世界一と言ってもほぼ間違い無いですね。

日本のホンダも来年からF1にエンジン供給を再開しますが、日本の技術力はともかく、自動車文化と言う意味ではまだまだイギリスに負けていると磨き上げられたクラシックカーを見ながら考えてしまいました。

このページのトップへ