2015.02.25

ラベルに込められたメッセージ

ワインの名前は覚えにくいですよね。 フランスなど3級ワインまで含めると150近いワイナリーがあるそうですので、ラフィットやマルゴー、ラトゥールなどの5大シャトーならともかく、どれも同じに見えてしまいますよね。

そこで、あるソムリエの方から教わったのは、ラベルの色やデザインで覚える事。 名前だけで覚えるのは無理でもラベルを見たら、名前も自然に入ります。

それに、何かのお祝いに出す時にもラベルの説明とそのシャトーなどの歴史の話をすると相手の方にもいっそう喜んでもらえます。

20150225_01たとえば結婚のお祝いでは定番になってきたCh.Calon Segur。 これはラベルにハートのマークが入っていてイメージにはピッタリですよね。 18世紀にラフィットやラトゥールを所有していたセギュールが残した「我、ラフィットやラトゥールをつくりしが、我が心カロンにあり」の名言を残して、この“心”と言うことでハートがラベルに記載されるようになったと言う話もあります。

20150225_02あと印象的なラベルで言うと、日本のサントリーがフランスで共同経営をしている、Ch. Beychevelleです。 帆を半分下げた帆船が描かれていますが、ボルドーのジロンド川の岸に立つ海軍提督エペルノン侯爵の城の前にくると帆を下げて提督への敬意を表したのだそうです。 ベイシェベルの語源はフランス語の“帆を下げる”という意味のBaisse voile や bacha veloがなまったのだそうです。 こちらのワインは定年になられた方へのプレゼントなど、敬意を表す意味も含めてプレゼントして喜ばれたこともあります。

余談ですが、一度フルーツがお好きな方にフルーツバスケットを退職祝いと思いご自宅にお届けした事がありました。 早速電話をいただきましたが、ラ・フランスが入っていた事を“なんだ洋ナシ=用無しか”と笑いながら怒られた事がありました。 その際は失礼いたしましたが、そういう思いでは無かったのでお許しを、、、

20150225_03ワインの話題に戻りますが、カリフォルニアワインでEric Rossと言うワイナリーがあり、そこのラベルには立派な雄鶏のマークが付いています。 ワイナリー設立当時に収穫したブドウを運んでいたオーナーの前に突然飛び出してきた雄鶏がいたのだとか、、 急ブレーキで鳥のワイン煮になることは無かったようですが、その肝っ玉のすわった態度を見て、ラベルは雄鶏にすると決めたとか、、  就職祝いに“鶏頭牛尾”のメッセージでも付けてプレゼントすると喜ばれるかもしれませんね。

いずれにしても、自称ワイン通のフリをしているソムリエならぬ“ソブリえ”としては、中身あってのラベルです。 今晩は赤ワインをいただこうかなぁ。

このページのトップへ