Porsche 993 RSR
古い写真を整理していたら、出て来たのがイギリスで働いていた当時乗っていたこのポルシェ993RSRのスナップです。サーキットの専属カメラマンが撮影してくれた写真ですが、インストラクターが同乗して指導を受けていた時のスナップです。この場所はBrands Hatchと言うサーキットで、自宅から1時間ぐらいで行ける一番近いサーキットでした。
この写真が撮影されたのはスタート/フィニッシュの直線の後で下り坂が上りになり一旦フワッと前輪の加重が抜けたあと急にグリップするスリル満点のコーナーです。バランスを失って飛び出す連中もいますがこれでインストラクターに左ギリギリまで突っ込んで行くように言われるんですが、それができないんですよね。
当時は、イギリス各地のサーキットに毎週のように良く通っていて、ポルシェの場合そのままサーキットまで公道を走って一日サーキットで遊び、その車でまた高速道路を使って帰るわけです。 サーキットに到着すると、主催者の安全ドライビングの説明などを聞いたあと空気圧のチェックとヘッドライトに気持ちだけの散乱防止テープを貼り、あとはヘルメットを被って走るだけです。さすがにスポーツタイヤなどは販売されておらず普通のラジアルタイアを利用すると、数回のサーキット走行でぼろぼろになり交換。 家計に負担をかけて家内に良く怒られました!!
こうして見るとまた欲しくなる車ですが、この993シリーズはポルシェ最後の空冷モデルなのと、軽量なので人気が高く、今ではプレミアムが付いているそうです。今でも手放さずにもっていれば良かったといつも思います。 特にこのRSR、そのまま競技に使えるようなモデルでして内装はカーペットも無く、そのかわりにドライバー保護のための強化ケージが溶接してあるような、体育会系の車両でした。イギリスにも数台しか輸入されておらず(そんな物好きはいなかったんですね) 車内の音も半端では無く、排気音だけでなくトランスミッションの音がコクピットの中に充満するので、当然ラジオなどもありませんでした。 もう20年近く前とは言え、まぁ、良くこんな車で遠くドイツのニュルとかにフェリーに乗って行けたもんです。