自動車文化の違い
日本が自動車生産国としてトップになり、最近のハイブリッド技術を誇っていますが若者の自動車離れとか耳にするたびに欧米に比べて自動車文化の違いを感じます。
左の写真はイギリス在住のコレクターの方が所有するアストンマーティンDB6です。ビートルズのポール・マッカートニーが最初のオーナーだったというヒストリーの付いている車体ですが、こういった車をレストアする産業がイギリスなどでは盛んです。イタリアのフェラーリや、ドイツのポルシェ、ベンツ、BMWなど、ほとんどのメーカーがこういった古い車をレストアするサービスを提供してます。
当然、メーカーですから、製造当時のパーツの在庫もあるでしょうし、当時の製造されていた技術者の方もアルバイトで出社して来て、昔、自分が作業した車を蘇らせている場合もあります。素敵ですね。
しかし、作られてから50年近い車ですから、現在の技術基準に比べればやはりブレーキや特に電装部品とかはアップデートが必要です。もちろんオリジナル通りに作り上げるのが王道でしょうが、やはり毎日の足に使うためにはそれなりの改造が必要です。
この車は、ウインドウの巻き上げのクランクをパワーウインドウのスイッチに使ったり、ラジオは当時のダイアルとかスイッチを使いながらiPod対応にしたり、“幾らかかったの?”とかは怖くて聞けないほど最新のメカに変更されてました。当然なことですが内装や外装は当時のオリジナル通りに戻されておりオーナーの方も毎日の通勤に使われていると聞き、納得できる仕上げでした。性能は最新のスポーツカーには及びませんが、劣るところはありません。
イギリスの取引先の社長が車好きでよく情報交換をするのですが、初対面の時に“車は何持ってるの?”って聞いたら、“32年のアストンだよ、でも日常のTransportationはベントレーだけど、、、”と、車文化の違いを感じるコメントでした。
日本でもクラシックカーのエベントが開催されるようになり、ミュージアムにあるような車で参加される方も多くなったと伺ってます。世界最高峰のイタリアのミッレ・ミリアとかは別格でしょうが、日本でもぜひ自動車文化の発展のためにもクラシックカーのエベントが増えるとよいですね。