イギリスのオークション事情
イギリスでオークションと言えばサザビーなど有名オークションハウスが行なう高価な美術品のイメージがありますが、地方に行くとその地域で集めたコレクションのオークションが定期的に開催されています。このSwodersはロンドン郊外にある中規模なオークションハウスですが、ワインのオークションが開催されると聞いて行ってきました。
ワインは保存状態によってはお酢になってしまっているモノもあるだけに、壜の状態なども事前に見る事ができるのですがエキスパートの知識がある訳でも無いので、今回は社会科見学の雰囲気で参加した次第。ヤフオクやeBayのインターネットのオークションと違って競っている相手の表情なども見れる醍醐味があるわけです。
イギリス人は昔からフランスワインを好んでますし、ボルドーのシャトーを運営しているイギリス人も多くいます。 ロンドンの王室御用達のワイン屋は世界中のワイン愛好家からのオーダーを受けておりフランスに無いような掘り出し物を求めてバイヤーが来るようです。 今回のようなローカルなオークションにもフランス人のバイヤーやワイン専門店の人が参加していましたので、良いモノが集まっていたようです。
プロの仕事のジャマとは思いましたが、いろいろ聞いてみるとこう云うオークションに出て来るのはワインソサエティと呼ばれるワイン愛好家の集まりのグループが定期的に在庫を処分して、新しいワインを仕入れる資金にする事が多いようで、保存状態もオリジナルの木箱に入ったモノなども多く出品されているとの事。
会場では身分証明書を出して登録すると、番号札を与えられそれを使って購入意志を示します。 実際にはよくニュースなどで見る絵画や美術品のオークション金額と”桁”意外は同じですが、慣れないので間違って鼻でも掻いて競りに入ってしまったら大変なので身動きもせずに観察してました。 やはりプロのバイヤーは目利きが良いのでしょう、これぞ!と言うロットには数人での駆け引きが進んでアマチュアがモタモタしている間に競り落としていきます。
今回は事前に競売のリストを入手しましたので、事前に相場を調べて予算を決めてオークションに参加しましたが、結論から申しますと2ロット競り落としました。 金額はイギリスの市場価格の半額程度でしたのでまずまずの成果かと思います。 競売価格にオークションハウスの手数料20%を加えた料金をクレジットカードで支払い商品を受け取って取引終了です。 これで生計を立てるつもりはありませんが、ちょっとハマりそうな雰囲気でしたよ!
続けて開催されていたオークションではアンティーク家具や絵画に混じって何故か1997年の超高級車のベントレーも出されており、当時新車で4000万円近くした特別仕様の車がどれ位で競り落とされるのか見てましたら1万ポンド也! 手数料を入れても150万円でベントレーのオーナーになれた訳です。 もう少しの所で番号札を上げてしまいそうでしたが、日本のガレージには大き過ぎて入らない事を思い出しベントレーのオーナーになるチャンスを逃した事もご報告しておきます。