2014.02.03

Tit for Tat

20140203英語で、やられたらやり返すと言う表現は “Tit for Tat” が良く使われます。 日本語は表現の豊富さは、ほかの言語に比べてもかなりのものだと思います。 ですから最近のドラマで流行した“倍返しだ!”も、迫力はありませんが、”Tit for Tat! “で始まる文章になるかもしれませんね。 因みに中国語では「加倍奉還」だとか、、

いきなり物騒な話しでしたが、最近長引いている交渉をどのように進めるのが良いのか?考えていた時にこの本の事を思い出して読み返してみました。

“The Evolution of Cooperation”と言う堅苦しいタイトルの本ですが、基本的には相手の行動に対して自分がどのように動くとどうなる?というゲーム理論をコンピューター解析したり、ダーウィンの進化論なども例にして、わかりやすく解説している本です。 国家間の交渉から恋人同士の駆け引きまで、仲介者がいない状態でお互いの利権や優位性を争う場合の解説書とでも言えるかも知れません。

囚人のジレンマの例やそのベストアンサーを出すための戦略と方程式などを使う駆け引きの仕方が解説されていますが、結論から言いますと、4つの点にまとめられます。

1.フェアプレー:協力しあい、間違っても最初に裏切らない事
2.挑発的になる事を恐れない:やられたら、やり返す。 協力されたら協力する
3.ねたんだり、恨ましいと思わない:相手に対しては常にフェアな考えを持つ事
4.悪知恵を使うな:相手を騙すな

Win-Winという言葉が交渉中に使われる事もありますが、本当の折衷案とは言えないかも知れません。 例えば、欲しかった中古車を見つけてそのオーナーとの料金交渉で購入したい金額(安ければ安い程良い)と売り手の欲しい金額(高ければ高い程良い)が希望する金額に近い数字で決まるのがベストですが、売り手が100万と提示して買い手が80万の場合に良く中値を取って90万円で話しを決める場合があります。 買い手は自分の金額よりは10万円高く購入し、売り手は10万円も想定していた金額より安く売らなければいけなくなったのですから、考え方によっては両社が敗者とも考えられますが、キャッシュを手にした売り主と欲しい車を手に入れた新しいオーナーともに、ハッピーエンドとなるわけです。

要するに交渉相手も同じ考えならば協調しあって良い結果になると言う事なんですが、、、

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