2011.05.24

The 33

20110524週末、一気に読んでしまったのがこの本です。 チリ在住15年のアメリカ人ジャーナリストのジョナサン・フランクリン(Jonathan Franklin)がまとめた本です。 彼は事故発生時から現場に乗り込み、”レスキュー・パス”と呼ばれる救出活動の全てにアクセスできるクレデンシャルを手に入れ、その報告や映像は独占映像として提供した、まさに最前線の情報を記録した本ですので退屈なはずはありません。

去年の8月から10月にかけて、世界中のメディアで話題になったのがチリの鉱山事故と地下700mに閉じ込められた33人の作業員とその救出作戦でした。

アリの巣のように入り組んだ坑道がエンパイアステイトビルと同じぐらいの巨大な落盤で閉ざされた鉱山に残された男たちの事は去年の一番明るいニュースでした。

69日間も生存率2%とまで言われていた地下の33人の救出作業が成功したのは素晴らしいリーダーシップと救出活動をするチームワークだったと文章の中で説明されていました。

この本を読みながら考えたのは今回の震災と原発事故の日本政府の対応です。 チリ政府が33人の命を助けるために国境を超えて援助を依頼したり、最適な技術を持った会社や人間は地球の裏側からでも呼んで対応した行動力に比べると残念ながらアクションの遅い日本政府の対応や取り組みは大変な作業かもしれませんが、チリに学ぶ所があるかもしれません。

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